【FALCON訪問診療クリニックができるまで】
院長 柿添 隼
「すべての人が、諦めなくていい医療を。」
――西洋医学のみでは治らない人もいる
私はこれまで大学病院や市中の急性期病院で手術加療や薬物治療、注射など西洋医学による医療を学んで参りました。
脊椎や関節など、現代整形外科学の術後成績はよく、実際に満足される患者さんも多いです。薬物治療や注射も以前に比べて効果が高まっています。
しかし一方で、手術が必要な段階までは進行していないものの痛みが強く日常生活に困っている方、安静を指示されても仕事柄どうしてもできない方、他の病気との兼ね合いで手術を受けることができない方、手術をしたくない方、副作用が強く薬物治療を続けることが困難な方など、一般的な整形外科学では届きにくい方々が沢山いらっしゃることに気が付きました。
また、西洋医学では明確な治療法を模索中の難病も数多く存在します。
――疑問を感じる日々
西洋医学のみでは治らない人もいる。
そのような方々に何かできることはないのか、と日々模索していました。
また、一般的な病院では1日に多くの患者さんを診察するため長い診察時間を確保することが難しく、悔しい思いをしてきました。
――完治に不可欠なもの、それは”患者さんの声に耳を傾ける”こと
同じ症状であったとしてもお住まいの種類や家族構成、職業によって治療のゴールが異なってくるため、病歴だけでなく生活環境まで詳しく聞くことが診療には不可欠です。
患者さんのお話しに耳を傾け、真摯に寄り添って初めて、病の本当の姿や原因が分かってくるのです。
医学の世界では病を診ずに人を診る、という言葉があります。
医師であれば誰もが持っている信念ですが、保険診療の現場では1日に何人の患者さんを診たか、という効率を要求されるので、貫くのは難しいことも多いです。
そんな保険診療という体制自体にも疑問を抱くようになりました。
――天城流湯治法との出会い、辿り着いた治療法
模索していた折に、出会ったのが天城流湯治法でした。
天城流湯治法とは、自身の身体に向きあい、奥に潜む滞りを解消することで、骨・筋肉・腱などをそれぞれ動くように調整する方法のことです。自身が本来持っている自然治癒力を高めることであらゆる症状を緩和することができます。
西洋医学は元々、戦場での医学を基盤としているため、外傷や感染症、緊急性のある疾患や重症例には非常に有効です。
辿り着いたのは西洋医学と東洋医学、ふたつの視点からの診療を時間をかけてじっくり行うことでした。
当院では完全予約制を導入し、1日に診察する患者さんの数を制限することで、たっぷりと診察時間を確保し、西洋医学と東洋医学の融合による多視点からの診療と真の原因の究明が可能となりました。
時間をかけてお話を聴くことで患者さんの人となりに触れ、一人ひとりに合った治療法を提案しています。
病を診ずに人を“みる”、“すべての人が諦めなくていい医療”を届ける、私がずっと実現したかった医療を通じて患者さんの人生に寄り添っていきます。
お仕事や子育て、スポーツ、介護など今頑張っている方、そしてこれまで頑張ってこられた方、皆さんが自信と笑顔溢れる日常を送ることができるよう、精一杯お手伝いさせて頂きます。
自分の身体は自分で治すという思いを胸に、一緒にやっていきましょう!
【当院の特色】
当院では“すべての人が諦めなくていい医療”を信条に、西洋医学的治療を続けることが困難な方、西洋医学のみでは症状が改善せず困っている方を主な対象とした、根本治療を目指しています。
西洋医学は元々、戦場での医学を基盤としているため、外傷や感染症、緊急性のある疾患や重症例には非常に有効です。
しかし一方で、慢性疾患や変性疾患には東洋医学的な治療が有効な場合が多く、また明確な治療法が確立されていない難病にも有効な場合があります。
そこで当院では①西洋医学的視点(骨や神経、内科的疾患など緊急性のある異常がないか丁寧に診察)、②東洋医学的視点(①で原因が見つからない場合に複合的要因から原因を究明)のふたつの視点で診察を行っています。
西洋医学と東洋医学どちらか一方に偏ることなく正確に診断し、最適なバランスで治療を行います。
診療における一番のヒントは患者さんのお話です。
当院ではじっくりお話を聞きながら診察し、原因の究明と丁寧な説明を行っています。
各症状は身体からのメッセージでもあるため、疾患の原因が身体ではなくこころの不調にある場合も少なくはありません。
当院では根本治療を目指しているため、そのような場合はストレスという言葉で片付けず、治療の一環としてこころのケアも行っています。
当院独自の多視点からのアプローチによって、薬や注射を使わない身体にやさしい医療を実現します。
【治療法の説明】
・天城流湯治法とは?
痛みの真の原因は痛む部位ではなく、そこに関連する筋肉の滞り(骨に筋肉が張り付いて硬くなった状態)に存在します。
滞りが硬く引きつれのようになり、関連する部位を引っ張って痛みや変形を引き起こします。
天城流湯治法とは自身の身体に向きあい、奥に潜む滞りを解消することで、骨・筋肉・腱などをそれぞれ動くように調整する方法のことです。
痛みやしびれ、動かしにくさなど身体の悩み、難病、不眠やストレス、内臓疾患、美容分野に至るまで幅広く対応可能でありながら、手技としては非常にシンプルであり、関連する部位の滞りに対し、手を使って骨から筋肉を剥がしてあげるだけです。
歯磨きのように毎日の習慣にして続けることで最大の効果を発揮するので、当院では治療としての施術に加え、セルフケアの指導も行っています。皆さんが高い水準でセルフケアを行うことができるよう、部位だけでなく、手技のコツに至るまで丁寧に指導させて頂きます。
・FALCON訪問診療クリニックの治療とは?
先述の天城流湯治法の考え方を基に、西洋医学における解剖学の知識や手術の経験、こころと密接に関連する顔面表情筋や咀嚼筋の見地を加えた治療を行っています。
患者さんご自身でも気が付いていないこころの問題が病気に影響していることも少なくないため、身体とこころの両面からアプローチしていきます。